盲点かもしれない分記法、総記法、売上原価対立法

152回の試験では売上原価対立法が出題された
今回の試験(第152回日商簿記1級)では、商業簿記で売上原価対立法が出題されました。
いつも三分法しか出題されてこなかったので、結構盲点だったかもしれません。このあたり、ちょっと自信のない方は「ヤバイ、どうしよう」そんな動揺から頭真っ白になってしまったかもしれませんね。
商品売買の会計処理には、主に次の4つがあります。(細かいことを言えばもっとあります)
- 三分法
- 売上原価対立法
- 分記法
- 総記法(1級論点)
総記法を除けば、すべて2級で学習済みのはずです。とはいえ、結構忘れているんですよね。ちょっと簡単な確認テストをやってみましょう。
まずは確認ミニテスト
では、確認テストをやってみましょう。ものすごく簡単なので分かっている方にとっては、秒殺できる問題のはずです。これがしっかり出来ているようなら、この記事読まなくてもOKです。答え間違えちゃった人、あってたけどちょっと自信の無い人は、この機会に是非マスターしてください。
今日は決算日。商品の期首在庫は200万円、当期中に仕入れた額は800万円、期末在庫は400万円であった。棚卸減耗と商品評価損は生じていない。売上高は900万円であった。
三分法、売上原価対立法、分記法、総記法を採用しているとき、それぞれ、次の①から④の金額はいくらになるか。該当する金額が存在しないときは解答欄に「−」を記入しなさい。① 決算整理前残高試算表の商品勘定(もしくは繰越商品勘定)の金額は?
② 決算整理前残高試算表の仕入勘定(もしくは売上原価勘定)の金額は?
③ 決算整理後残高試算表の仕入勘定(もしくは売上原価勘定)の金額は?
④ 決算整理後残高試算表の商品売買益勘定の金額は?
- 解答はこちらをクリック
-
解答(単位:万円)
① ② ③ ④ 三分法 200 800 600 - 売上原価対立法 400 600 600 - 分記法 400 - - 300 総記法 100 - - 300
これだけは知ってほしい商品売買の会計処理の考え方
すごく基本的なところから解説します。とはいえ結構大事です。
そもそもなぜにいろいろな会計処理があるのか
多分なんですが、簿記を学びたて(3級レベル)のときに、もっとも納得感のある商品売買の会計処理って、分記法だと思うんですよ。
次の例を見てみましょう。
今、手元に商品が100万円あり(商品勘定は100万円)、商品の6割(60万円)が90万円で売れた。分記法で、販売時の仕訳をしなさい。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 90 | 商品 | 60 |
| 商品売買益 | 30 |
このとき、商品勘定は100万円−60万円=40万円で手元の在庫金額と一致しているし、帳簿上の商品売買益30万円も実際に当期に儲かった金額と一致している。もうね、言うことないの。非常に有用な会計処理なわけですよ。
なのに、なぜにこれを使わないのでしょうか?一般には三分法が多く使われていますよね。1級受験生のみなさん、これ説明できます?
分記法は実務的にやりたくても出来ない
通常、お店で何かを販売したとき「毎度あり!90万円です」ということで、販売額は分かるとして、その商品の仕入原価って分かるものでしょうか?店員さんが売るたびにそんなこと把握していると思います?んなわけない。たいてい販売店と仕入部っていうのは別々であって、販売店は販売価格しか分からない。
分記法で記帳するとなると、販売の都度、仕入原価を記帳しなければならない。ということで、やりたくても出来ないわけですね。
だけど、例えば古美術商とか、店主が1個1個の商品を仕入れて(もちろん仕入価額は分かっている)、個々に販売しているなら、分記法での記帳が可能なわけですよ。
ということで、業種、業態によっては分記法は使えるわけです。だけど、一般のスーパーマーケットとか家電量販店なんかには向かないわけです。
分記法のデメリットは?
仮に、古美術商を営んでいるとして分記法を採用しているとしましょう。この会計処理にデメリットはないのでしょうか?
メリットは、ズバリ、帳簿を見れば現状が一発で把握できるということです。いま、いくら儲かっているのか(商品売買益勘定を見ればよい)、商品在庫の金額はいくらか(商品勘定を見ればよい)がひと目で分かります。
デメリットは、なんでしょう?それは、利益は分かっても、帳簿を見ただけでは、売上と売上原価が分からないということです。そもそも帳簿に売上とか売上原価という勘定がないので当然です。同じ30万円の利益だとしても売上が1億円で30万円しか儲からなかったのと、売上100万円で30万円儲かったのでは、意味が違いますよね。これが分記法では分からないのです。
そこで登場するのが売上原価対立法
じゃあ、もっといい方法はないのでしょうか。あります。それが売上原価対立法です。
さきの例と同じ取引を売上原価対立法で見てみましょう。再掲します。
今、手元に商品が100万円あり(商品勘定は100万円)、商品の6割(60万円)が90万円で売れた。売上原価対立法で、販売時の仕訳をしなさい。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 90 | 売上 | 90 |
| 売上原価 | 60 | 商品 | 60 |
分記法との相違点は、商品売買益という勘定を使わずに、売上と売上原価という2つの勘定を使い、これを対立させることで差額によって利益を表現しているところです。
この方法によれば、商品勘定は今現在の在庫を表しているし、当期の売上も売上原価も分かるし、その差額を取れば利益も分かるということで、とても優れた会計処理方法なのです。
ここまで、OKですか?単に会計処理を暗記してもダメですよ。なぜ、これらの会計処理が存在するのか、メリットとデメリットを押さえましょう。
三分法の登場
さて、分記法にせよ、売上原価対立法にせよ、古美術商のように販売の都度、その売れた商品の原価が判明するような業種・業態にしか適用できません。スーパーマーケットや家電量販店では、到底無理です。
では、どうすればいいのでしょうか。
そうです。販売したときは、販売したという事実だけを記帳すればいいのです。仕入原価なんて分からないのだから、そんなのは記帳しないのです。
でも、いつかは仕入原価も算定しなければなりません。じゃあ、決算のときにやりましょう。期首に200万円の商品があって、当期に800万円の商品を仕入れたのなら、トータル1,000万円の商品が存在していたはずです。で、期中にいくらか売れて決算時の在庫確認で400万円の商品があると判明した。じゃあ、600万円が売上原価だよなと、そういう処理を決算のときにやればいいじゃないと。
そんな考えから生まれたのが、三分法です。
なぜ、三分法という言い方するか、知ってます?使う勘定が「繰越商品」「仕入」「売上」の3つだからです。これなら、販売店は販売に関する仕訳をして記帳すればすむし、決算時に仕入部が売上原価を算定すればいいわけで、実務的に極めて合理的なのです。
じゃあ三分法のデメリットってなに
実務的には、多くの業種で三分法が採用されているはずです。上記のとおり、販売店が仕入原価を知らない場合、三分法しか選びようがないからです。では、三分法のデメリットは何でしょうか。
それは、期中において、繰越商品勘定や仕入勘定があまり有用な意味を持たないということです。分記法や売上原価対立法を採用していれば、商品勘定は手元商品の在庫金額を表しており、帳簿を見ただけで、今いくら在庫があるな、と分かって便利なわけです。
しかし、三分法における繰越商品は、期首の在庫金額を表しているだけで、決算時まで動きません。ですから、今、手元にいくら在庫があるかさっぱり分からないのです。そこで別途商品有高帳のような補助簿を付ける必要が出てくるのです。
また、仕入勘定も売上原価を表しているわけではなく、単に当期にいくら仕入れたのかを表しているだけです。つまり、売上は分かっても売上原価が分からないので、今いくら儲かっているの?というのは、帳簿を見てもさっぱり分からないのです。
つまり、決算をするまで利益が分からないというのが、三分法のデメリットです。
ついでに総記法
最後に、数年前に1級の試験範囲に加わりながらまだ1度も出題されていない総記法について見ていきましょう。これは、商品を仕入れたときは商品勘定に計上し(分記法や売上原価対立法と同じ)、販売したときは商品勘定から減額するという処理をします。
さきの例と同じ取引を総記法で見てみましょう。再掲します。
今、手元に商品が100万円あり(商品勘定は100万円)、商品の6割(60万円)が90万円で売れた。総記法で、販売時の仕訳をしなさい。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 90 | 商品 | 90 |
初めて、この仕訳を見たときの感想は「わけがわからん」です。なぜに商品勘定から売上を直接減らすの?だって商品勘定って原価ベースの金額でしょ。そこから売上ベースの金額引いちゃったら訳が分からなくなるじゃない。うきー。って感じです。
これ、未だに私には、メリットが見えません。まず、いくら帳簿を眺めても、在庫金額がわかりません。そして、当期の販売額も、仕入額も、利益もわかりません。何がしたいのかもわかりません。
実は、総記法においては、次の式が成り立ちます。
商品勘定=期末在庫金額−利益
本問の場合、商品勘定は、10万円(=100万円−90万円)です。そして、期末在庫は40万円ですから、上記の式に当てはめることで、利益は30万円と分かります。
つまり、決算時にこのような決算整理処理を行うことで、ようやく利益が判明するのです。うーん、やはりメリットがわかりません。
あえて言えば、ものすごく簿記とか苦手な店主がいて、そういう方に記帳を指導するとき、「仕入れたときも、売ったときも、商品勘定使えばいいですよ、簡単でしょ」と言えるくらいでしょうか。っていうか、これメリットか?
総記法について、市販のテキストでは上記式を暗記しろ的な書き方がされていますが、まあ、意味の分からないものを暗記するのは苦痛でしかないことでしょう。別の記事で、総記法の簡単な覚え方を執筆しますので、ちょっとお時間ください。
商品売買の会計処理のまとめ
ということで、三分法、売上原価対立法、分記法、総記法と4つの会計処理を見てきました。メリット・デメリットは上記をご覧いただくとして、会計処理の特徴をまとめてみましょう。
- 三分法
「繰越商品」「仕入」「売上」の3つの勘定を使って取引を記帳する。
前TBでは、「繰越商品」は期首在庫を、「仕入」は当期仕入額を表す。
後TBでは、「繰越商品」は期末在庫を、「仕入」は売上原価を表す。 - 売上原価対立法
「商品」「売上原価」「売上」の3つの勘定を使って取引を記帳する。
前TBでも後TBでも、「商品」は現時点の在庫を、「売上原価」は売上原価を表す。
決算整理をする必要がない。 - 分記法
「商品」「商品売買益」の2つの勘定を使って取引を記帳する。
前TBでも後TBでも、「商品」は現時点の在庫を、「商品売買益」は利益を表す。
決算整理をする必要がない。 - 総記法
「商品」という1つの勘定を使って取引を記帳する。
期中は、商品勘定=在庫金額−利益 という関係性があり、
決算整理によって、商品勘定を期末残高にするとともに、利益を算定する。
ミニテストの解答と解説
再掲問題
今日は決算日。商品の期首在庫は200万円、当期中に仕入れた額は800万円、期末在庫は400万円であった。棚卸減耗と商品評価損は生じていない。売上高は900万円であった。
三分法、売上原価対立法、分記法、総記法を採用しているとき、それぞれ、次の①から④の金額はいくらになるか。該当する金額が存在しないときは解答欄に「−」を記入しなさい。① 決算整理前残高試算表の商品勘定(もしくは繰越商品勘定)の金額は?
② 決算整理前残高試算表の仕入勘定(もしくは売上原価勘定)の金額は?
③ 決算整理後残高試算表の仕入勘定(もしくは売上原価勘定)の金額は?
④ 決算整理後残高試算表の商品売買益勘定の金額は?
| ① | ② | ③ | ④ | |
| 三分法 | 200 | 800 | 600 | *1 |
| 売上原価対立法 | 400 | 600 | 600 | *2 |
| 分記法 | 400 | *3 | *3 | 300 |
| 総記法 | 100 | *4 | *4 | 300 |
- 三分法には商品売買益という勘定は存在しません。売上勘定から、決算整理後の仕入勘定(売上原価を意味している)を引くことで商品売買益(利益)を算定します。
- 売上原価対立法には商品売買益という勘定は存在しません。売上勘定から売上原価勘定を引くことで商品売買益(利益)を算定します。
- 分記法には仕入勘定および売上原価勘定が存在しません。分記法は、販売時点で商品勘定を減額し、それに対する商品売買益を計上します。
- 総記法には仕入勘定および売上原価勘定が存在しません。総記法は商品勘定しか、使用しておらず、決算時に、商品勘定=期末在庫金額−利益 という関係式から利益を算定します。
その他の金額については、自分で考えてみてください。力になると思います。
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コメント失礼します。
売上原価が不明ということは、三分法は棚卸し計算法をメインに使うのでしょうか?
継続記録法なら売上原価が常に把握されているという認識なのですが…
この場合棚卸し計算法を使っていると、分記法や売上原価対立法を使った方が決算日以外でも在庫が把握できるしメリットが大きいと思いました。
講義の準備でお忙しいとは思いますが、解説頂ける幸いです。
すみません。
継続記録法を使ってるとすると、分記法などの方がメリットが大きいの書き間違えです。
これは、2つの誤解が絡み合っているかもしれません。ちょっと詳しく説明します。
まず、1点目の誤解からです。
「継続記録法や棚卸計算法は、売上原価を算定するものだ」と思われていませんか?だとすると、そこは勘違いされています。じゃあ、何を測定しているのかといえば、それは払出量です。継続記録法とは入庫と出庫を常に管理して記録し、一方、棚卸計算法とは入庫数量は記録するけど出庫数量は記録しない、という記録方式のことであって、どちらも払出の”量”を測定しているにすぎません。
さて、入庫した商品の単価が一定なら払出量だけ分かれば払出金額(=商品の場合は売上原価)が判明します。しかし、実際は仕入タイミングがバラバラで、その都度、仕入単価が異なるのが通常です。すると、入庫した商品のうちどれが売れたのか?という仮定を設定せねば、売上原価が確定しません。そのために、移動平均法だったり、総平均法だったり、先入先出法だったりの仮定が必要なわけです。
具体的に見てみましょう。
いま、文具店で、ボールペンが1本100円で売れたとします。
このボールペンは、期首に100本在庫(仕入原価@50円)、当期中に400本仕入れた(仕入原価@55円)もののうちの1本です。当社は、継続記録法を採用しており、現在、300本出庫したことが記録されています。では、分記法で記帳してください。できますか?
できないはずです。原価配分方法が分からないからです。もし、先入先出法を採用しているなら、ボールペン1本の売上原価は@55円、もし総平均法なら@54円です。このように、継続記録法を採用しているからといって、それだけでは売上原価は判明しないのです。
2つ目の誤解は、実務的な観点です。
仮にボールペンが1本売れるたびに、いちいち、このような計算をするのって実務的に可能だと思いますか?
販売店の店員が、仕入部に電話して、「○○ってボールペンが1本売れました。売上原価を教えてください」って言って、仕入部は、商品有高帳を引っ張り出して、例えば移動平均法を採用しているなら、期首からずっと移動平均で単価計算をしていって、販売した1本の移動平均単価を算定して、折返しの電話をしなければなりません。めちゃ大変ですよね。たかだかボールペン1本で。このように、継続記録法とか棚卸計算法とかとは関係なく売上原価を即時記帳するというのは、実務的な観点から難しいのです。
これが、古美術商のように店内に商品がせいぜい数十しかなくて、個々の美術品の仕入価額は、仕入帳を見れば一目瞭然という状況なら話は別です。分記法が使えるわけです。これも実務的な観点からの話です。
しまった、飲んだ帰りにうっかりプロ簿記見たら新着記事がーー!
先生、忙しいのに更新ありがとうございます。
ところで総記法のお供に加えてほしい二分法というものがあることをつい最近知ったのですが、やつは何のために存在するのですか?
商品と売上で分けるから総記法より分かりやすくはあるけど、棚卸高が分からないと売上原価も利益も算定できないし、当期仕入と期首繰越商品は合算されるはで正直三分法の劣化版という印象しかないです。こいつにメリットはありますか?
記事と少し離れた質問をして申し訳ないのですが解答を頂けると幸いです(_ _)
すみません❗️本当に酔いすぎてしまってます。
サイトを荒らす気はないのですが、講師の立場として今後の1級試験で総記法に対して、実地棚卸額から原価率算定みたいな問題は出ると思いますか?
出題実績がないので棚減と評価損は資料提供的なやつです。
個人的には売価還元法の仕入のみ考慮よりかは良問と思うのですが。
二分法は、日商簿記の試験範囲すらにも入っていません。(出題区分表はこちら)
試験範囲に入っている会計処理は、この記事の会計処理(三分法、分記法、売上原価対立法、総記法)のみです。
その点から、二分法を押さえる必要はありません。また採用している企業もほぼ無いはずです。それは、三分法に比べてメリットがないからです。(つまり二分法を使うくらいなら、三分法を使う)
ただし。1級の試験範囲の中で、この二分法はある論点の中で登場しています。それは何の論点でしょうか、分かりますか?その論点を学ぶ上では、二分法(という名称はそこでは使われていませんが)についての理解はしておいたほうがいいかもしれません。
>講師の立場として今後の1級試験で総記法に対して、実地棚卸額から原価率算定みたいな問題は出ると思いますか?
思いません。仮に出ても捨て問として問題ないでしょう。
総記法は最低限の決算整理仕訳だけ押さえておけば、それ以上は必要ないでしょう。
なお、売価還元法は重要です。実務でかなり広く使われていますので。
お早うございます。
昨夜は失礼いたしました。飲んだ時くらい簿記の事は忘れればいいのにご迷惑をおかけしました。
質問の回答ですが特殊商品売買の期末一括法だと思います。
やはり二分法は三分法の劣化版という認識でいいみたいですね。お忙しいのにありがとうございます。
>質問の回答ですが特殊商品売買の期末一括法だと思います。
素晴らしい!正解です。
期末一括法=二分法、その都度法=売上原価対立法 ですよね。
その点だけ押さえておけば、試験的には十分です。
初めて先生から合格もらった気がします(笑)
ありがとうございます。
引き続き基礎固めに勤しみます。
いつも拝見しています
分記法と比べて売上原価対立法のデメリットはあるのでしょうか?
わからなくて困っています
すみません、めっちゃ遅くなりました。
分記法と売上原価対立法の比較って、うーん、例えが悪いかもしれないけど包丁とカッターを比べるような感じかなと。
分記法って利益しか分からないですよね。ということは、利益だけ分かれば十分な取引にピッタリです。例えば売買目的有価証券とか。有価証券運用損益を営業外項目に計上すればいい。あの記帳方法って分記法ですよね。
売買目的有価証券の取得と売却について売上原価対立法や3分法を使おうと思えば使えるけど、意味ないですよね。別に売上と売却原価を表示する必要無いですし。利益さえ分かればいい。
一方で、企業会計を前提にすると商品売買はPL上、売上と売上原価を表示する必要がありますから、分記法では困ってしまいます。圧倒的に売上原価対立法を選んだ方がメリットが多いでしょう。
要するに適材適所で選べばいいんです。
キャベツをカッターで切ろうと思えば切れるけど大変でしょ。包丁の方が向いている。じゃあ包丁の方が優れているのかと言えばそうではなくて、紙を切るならカッターの方が切りやすいですよね。
適材適所です。似た感じかと。
1級受験予定で移動時間にめちゃくちゃ熟読してます。もう、毎回思うんですけど無料ではないレベルの深い解説と独自の見解もあって満足度1万%ですね。大学院も通ってますが、会計学が面白くなってきたのは、全てプロ簿記のおかげと、他では学ぶ事がまず出来ません。死ぬほど感謝してます。