簿記の小噺・費目別計算 〜材料費の怪〜

費目別計算の小噺

今回は、簿記2級の工業簿記で学習する費目別計算をテーマにした小噺だ。この論点は、どうしても暗記せざるを得ないところで結構苦手にしている人も少なくないはずだ。でも、あるコツを知っていると案外すんなり覚えられてしまう。今回は、そんな話を書いてみた。

なぜ台車が材料費

課長にさ「台車とホワイトボードを間接経費にしてるけど、これは間接材料だな」って指摘されちゃったよ。課長の方が間違ってるよね?
んー、そうでもないかな…
え?だって台車とホワイトボードを加工したら製品になる?なるわけないし。
まあ確かにそうだけど…
じゃあ、やっぱり経費じゃないの?
材料って「加工したら製品になるもの」ってイメージあるじゃない?でも、そうじゃないんだよね。
えーそうなの?
覚え方としては、道具などの形あるものは「材料」、形が無いものは「経費」と覚えるといいよ。
ほー、なるほど。それなら確かに台車もホワイトボードも「材料」だね。
うん。じゃあ材料の保管中に破損したりして減っちゃう分あるじゃない。いわゆる棚卸減耗費。あれって何だと思う?
えーっと、一見すると「間接材料」のようだけど・・・形が無いから「間接経費」?
正解!
なるほど、これ、覚えやすいね

費目別計算の学習方法

日商簿記2級の工業簿記で最初に学習するのが費目別計算。ほとんどのテキストはここから始まる。はっきりいって、あまり面白くないところだ。基本、暗記だからね。

本当は、あとに学習する総合原価計算とかCVP分析になってくると、面白さを感じられると思うんだけどね。だけど、残念ながら多くのテキストはここから始まる。

費目別計算が面白くない理由は、暗記がベースだからだ。特に理由もなく、このように分類します、っていうことを暗記しなければならない。だからこそ、少しでも楽に覚えられる方法を伝授しよう。

まず、会話文でもあるとおり、多くの人が勘違いしているのが、材料費だ。これ、用語が悪い。材料費って言ったら製品を作るための材料ってイメージになるのは当然だ。でも、実際は違う。どちらかというと、物品費という言い方の方が実態を表していると思う。 つまり形あるものを消費したら材料費、って覚えておけば概ね間違いじゃない。(ただし、大型機器のように減価償却費が生じるような場合は、それを経費とするけどね。その点だけ注意しておけば大丈夫だ。)

それから、労務費も難しい部分がある。特に福利厚生費が間違いやすい。例えば、法定福利費、厚生費、福利施設負担額のうち、どれが労務費か分かるだろうか。これは、従業員個々人のために負担額が明確かどうかで考えれば分類しやすい。

個々に負担額が明確なものは労務費、それ以外は経費だ。だから、社会保険料などの法定福利費は労務費だけれども、厚生費と福利施設負担額は経費だ。

費目別計算は、どうしても暗記に頼らざるを得ない部分もあるけれど、それでも、なるべく意味を理解して、納得しながら覚えよう。そうすれば忘れない。


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