1級商会・純資産会計(基本論点)

純資産会計

みなさんは純資産会計は得意だろうか。
なぜか、この論点、得意だよという人とあまり得意じゃないって人に二極化される傾向にある。

得意な人は「パターン決まっているし、面倒な計算出てこないし、簡単じゃない」という。不得意な人は「そもそも何のために、何をしているのか分からない」という。両者の言い分、ともに分かる。そこで、今回は、不得意な人に向けて、こう考えると分かりやすい、というのを書いてみる。

純資産におけるそもそもの勘違い

そもそも前提として、純資産の部というのは、そこに書かれた額のお金があるということを示しているわけではない、ということは理解出来ているだろうか?

端的に言えば「純資産はいい感じ、負債は嫌な感じ」というイメージを、今でも持っているようなら少しマズイ。それは簿記3級の個人商店レベルの話であって、企業会計を前提とする1級なら感覚を変えた方がいいだろう。負債と純資産は同列だという感覚を持ったほうがいい。

負債は、そこに記された額をキャッシュで返すという義務。純資産(正確にはそのうちの株主資本)は、キャッシュ返済義務は無いけれど、そこに記された額は全て株主のもので、将来的な利益も全部取られちゃう上に、株主総会で口出しされる義務。負ってる義務が異なるだけだ。

そして、義務を負う代償として、資金を得ている。つまり、負債も純資産も、どうやって資金を得たのか、その調達源泉を表しているにすぎない。そういう意味では同列だ。これは、理屈として理解するだけじゃなくて、是非、肌感覚で分かってほしい。純資産会計がよく分からない、という人の多くは、この感覚が分かっていない。

テレビを見ていてもああ勘違いしているなと思う

例えるなら、最近「企業が内部留保を溜め込んでけしからん。もっと賃金にまわせ」とか「国の借金が多額だから、大企業の内部留保300兆円を使おう」など、どこかの政党がテレビで喧伝しているけど、これこそ会計が分かって無い人の発言だ。

内部留保は、この場合の文脈からは、利益剰余金のことだけど、これは、あくまでも「借方に計上されている資産のうち、利益で生み出した分」を意味する「」にすぎない。例えば資産が100億あって、負債が40億で純資産が資本金20億、資本剰余金10億、利益剰余金30億だとする。

B/S 
資産
100億
負債(いつか返す義務)
40億
資本金(返さないけど株主もの・最初に株主から払い込まれた分)
20億
資本剰余金(返さないけど株主もの・資本取引で増えた分)
10億
利益剰余金(返さないけど株主もの・営業取引で増えた分)
30億

この場合、100億の資産を持っているうち、営業取引で稼いだお金で買った分は30億ですよ、ということを意味しているにすぎない。別に30億のキャッシュがあるわけでもなんでもない。もしかすると資産のほとんどは固定資産で、キャッシュなんて全然ないかもしれない。それで賃金というキャッシュアウトを強制されたら倒産する可能性すらある、ということが分かってない。

利益剰余金なんていう文言を使うから、それだけ「お金」があるという勘違いを生む。本来は「利益剰余」というべきだ。正確な意味合いからすれば資本金も「資本」と表現した方が正しい。

繰り返すけど「内部留保や資本金は、それだけのお金がある」という意味ではない。このニュアンスで捉えていると、純資産会計は、わけが分からなくなる。

純資産会計の概要

ここまで分かったところで、純資産会計の概要を見ていこう。

まず、純資産を見ていく上で前提となるのが、剰余金区別の原則。企業会計原則の一般原則にも「資本取引と損益取引を明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない」とある。なぜか分かる?要するに経営成績と財政状態をごっちゃにするなと言ってるわけだ。

つぎに、基本的な計数変動は、資本取引なら「資本金・資本剰余金」の中で、損益取引なら「利益剰余金」の中で動くだけだ。ただ、これも時と場合によりけりで、状況によっては「資本金・資本剰余金」と「利益剰余金」の間で計数が動くこともある。これはイレギュラーケースなのでむしろ試験に出やすい。以下の「試験勉強における純資産会計」を参照してほしい。

なお、資本準備金とその他資本剰余金の相違点について簡単に解説する。まず、払込資本は、すべて資本金にするのが原則だ。ただし、会社法にもとづいて一部(2分の1を超えない額)を資本金にしないこともできる。この部分が資本準備金となる。

この資本準備金に含められる項目は、会社法や会社計算規則で規定されている。だから資本取引だからといって、好き勝手に資本準備金に計上していいわけじゃない。資本取引だけど、準備金にならない項目は、その他資本剰余金に計上する。自己株式を処分したり消却したりするとき、その他資本剰余金が登場するのはそういうことだ。

試験勉強における純資産会計

試験に出てくる純資産会計の仕訳は簡単だ。なぜなら、ほとんど計算が出てこないから。出てきても、せいぜい配当出すときの準備金の積立くらいの話だ(分配可能額の算定という面倒くさい論点もあるけど、とりあえずそれは別として)。

では、なぜ難しく感じるのか。それは、繰り返しになるけど、そもそもの純資産の意味合いを肌感覚で分かっていないことと、会社法を知らないからだと思う。

株主資本の計数変動がどういう意味を持つかは、会社法の規定を知らないと理解できない。でも、1級を学習する上でその知識は必要ない。私も知らない。でも、困ったことがないので調べようとも思わない。そういうもんだと覚えておけば十分。問題文に「資本準備金を資本金に振り替えた」とあったら、そのとおりに仕訳をすればいいだけだ。

だから、試験対策として覚えるべき論点は以下のくらいだろう。

1.新株発行(2級)

払い込まれたお金は、別段預金に入れておき、貸方は新株式申込証拠金とする。その後、別段預金は当座預金に、新株式申込証拠金は資本金に振り替える。その際、資本金の2分の1までを資本金として残りを資本準備金にすることもできる。2級でやってるよね。

2.配当金の支払い(2級)

繰越利益剰余金を配当するならその10分の1を準備金に積み立ててね。ただし準備金は資本金の4分の1まででいいよというルール。これも2級でやってる。

3.計数の変動(1級)

基本的には、問題文にあるとおりに、振り替えるだけ。覚えてる必要があるのは、基本的に「資本金・資本剰余金」と「利益剰余金」の間のやりとりはダメだよということ。だけど、たとえば赤字続きで繰越利益剰余金がマイナスになっちゃたら、資本金、資本剰余金から振り替えてもいいよというルールもある。これを欠損填補という。試験に出るかもしれない。

4.自己株式の意味(1級)

自己株式は、マイナスの純資産。だから、貸借対照表上での表示はマイナスだ。たとえば資本剰余金が100で、自己株式が△20だったら実質は80しかない。でも、手元に現実に自己株式が20あるんだからそれを記帳しようという状態が、資本剰余金100と自己株式△20という状態。

もう自己株式は使わないからと、消却すれば、資本剰余金が80になる。ここで消却とは、自己株式を破って捨てるイメージ。つまり物理的に発行済株式総数が少なくなる。自己株式の消却のイメージは大丈夫?仕訳にすると次のとおり。

(その他資本剰余金) 20 (自己株式) 20

5.自己株式を取得にともなう手数料(1級)

試験対策として覚えておいた方がいいのは、通常、株を取得する時の手数料は取得原価に入れちゃうけど、自己株式はあくまでも資本取引だから、取得原価に入れないよということ。これは支払手数料で処理する。損益取引とごっちゃにならないようにするためだね。

6.自己株式の処分(1級)

会計の世界で「処分」と言えば「売る」ことだ。「固定資産を処分した」といえば「固定資産を売却した」という意味。ただ、自己株式を処分したと言えば、売ったというより、新株を発行する代わりに自己株式を交付した、というイメージだ。つまり、増資のときなど、通常は新株発行で資金調達をするけど、新株の代わりに手持ちの自己株式を渡すというイメージ。これが自己株式の処分。さっきの消却と違って、自己株式を処分しても発行済株式総数は変わらない。

会計処理は、新株発行するときと同じ仕訳と思えばいい。ただし、資本金の箇所が自己株式になる。ちなみに自己株式の簿価と実際に交付したときの時価は異なるのが普通だから、損益が出る。これは、その他資本剰余金に繰り入れる。

例えば、自己株式を処分して3億円を調達したとする。自己株式の簿価が2億円なら、仕訳は次のようになる

(現金) 3億円 (自己株式) 2億円
    (その他資本剰余金) 1億円

逆に、自己株式を処分して3億円を調達したとする。自己株式の簿価が4億円なら、仕訳は次のようになる

(現金) 3億円 (自己株式) 4億円
(その他資本剰余金) 1億円    

なお、もしも、このように、その他資本剰余金を減額していって、ついにマイナスになっちゃった場合どうするか?これは、期末にその他利益剰余金からから振り替えてゼロにする。これは試験にも出るから覚えておくこと。

7.自己株式の処分に伴う手数料(1級)

さきほど、自己株式の取得に伴う手数料は、取得原価にせずに、支払手数料にするという話をした。同様に、処分に伴う手数料も支払手数料にする。ただし、自己株式の処分って、結局、株式を発行して、資金調達していることだから、これを株式交付費(繰延資産だよ。覚えてる?2級でやってるよね。)にすることもできるよ。

8.自己株式の処分と新株発行(1級)

資金調達するとき、自己株式だけでは株券が足りなくて新株を発行する場合がある。このときは、少し特殊なことをする。

例えば、自己株式2万株と新株を8万株発行して10億円を調達したとする。このとき、どういう仕訳をするか。まず、10億円を2:8で按分する。つまり自己株式が2億円、新株(勘定科目は、資本金、または、資本金と資本準備金)が8億円。だから仕訳は次のようになる。

(現金) 10億円 (資本金) 8億円
    (自己株式) 2億円

 ここで、帳簿上の自己株式がちょうど2億円(純資産の部の表示は△2億円)なら何の問題もないけど、もし2億円よりも少なかったらどうなるか。例えば、純資産の部で△1億円だったらどうなるか。自己株式の表示がプラスになっちゃう!(自己株式は純資産の部でマイナスで表示されていなきゃおかしい)これはまずい。そこで、その差分が、その他資本剰余金になる。たとえば、自己株式の簿価が1億円なら、次のような仕訳となる。

(現金) 10億円 (資本金) 8億円
    (自己株式) 1億円
    (その他資本剰余金) 1億円

じゃあ逆に、自己株式の簿価が3億円(純資産の部での表示は△3億円)なら、どうなるか。普通に考えれば、次のようになりそうだ。

(現金) 10億円 (資本金) 8億円
(その他資本剰余金) 1億円 (自己株式) 3億円

でも実はそうはならない。正解は次の仕訳になる。

(現金) 10億円 (資本金) 7億円
    (自己株式) 3億円

これ、最初、納得できなかった。なに、この非対称性って感じ。理系だからこういうのが気持ち悪くってしょうがない。

まあ、考え方としては、自己株式は現実に手元から消えるのだから帳簿から消す意味で3億円計上するのはいいよね。問題は、資本金の額をどうすればいいのかだ。そもそも資本金の額なんて、固定で決まっているわけではなくて、株主から得た金額にもとづいて測定されると考えてもいいわけだよ。だから、8億を基準に考えて、差分の1億をその他資本剰余金にするなんていう面倒なことしなくても、もともと7億の価値しか無かったんだ、と考えることもできるわけだ。(というか、私はそう納得している)

ちなみに、ある学者さんの書かれた書籍で、この点については「ひとつの取引の中で払込資本の増加と減少を同時に行わせたくないから」と言及されているのを読んだことがある。まあ、一理あるようでイマイチ分からない説明だと思う。

とにかく、違和感覚えるのは、この仕訳くらいだと思う。あとは、純資産会計で難しいところは無いので是非得点源にしてほしい。 この次の記事は、面倒な分配可能額の話の予定。


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1級商会・純資産会計(基本論点)” に対して1件のコメントがあります。

  1. maron より:

    富久田先生、こんにちは。

    純資産の記事有難うございます。

    今まで本当に根本的な所から理解していなく、仕訳だけを覚えていたんだなと思いました。
    会社法はちょっと勉強しようかなと思っていましたが、1級では必要ないですよね。。
    そういうもんだと考えます。

    記事の最後の仕訳は、全く理解していなかったので自分の頭の中から抹殺していました(笑)
    この記事を見て、あーこれ全く理解できなかった所やーっと心の中で叫びました。
    8億を基準に考えなくても、7億の価値しかなかったと考えると少し納得出来ました。

    次の分配可能額の記事も楽しみにしています。

    1. pro-boki より:

      >記事の最後の仕訳は、全く理解していなかったので自分の頭の中から抹殺していました(笑)

      まあ、ここは結構、すみっこの論点で、捨ててもいいかもしれないですね。ただ、理屈が分かればそれほど難しくないんですけどね。

      >次の分配可能額の記事も楽しみにしています。

      分配可能額ってものすごく覚えにくいでしょ。特に自己株式の処分とか入ってくると。あとのれん調整額か。ここ、実は、テクニックあるんですよ。だからそれを書いたら喜んでもらえるかな、と思って「続きは分配可能額!」なんて書いたんですけどね。
      ただ、あくまでもテクニックなんで、今の時期に書くべき記事じゃないかなという気もしていて悩んでいます。試験直前期ならいいんですけどね。今は基礎力養成期かなと。

  2. きゃろる より:

    こんにちは。
    詳しい解説ありがとうございます。理解していなかった部分を認識することができました。

    例えば
    2.配当金の支払い(2級)
    繰越利益剰余金を配当するならその10分の1を準備金に積み立ててね。ただし準備金は資本金の4分の1まででいいよというルール。これも2級でやってる。

    書き方を変えただけなのに、一瞬「私が覚えているのと違う!」と思ってしまいました。これまた、ひたすら暗記の悪いところ。
    会社法の「資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、配当金の10分の1を準備金として積み立てなければないない」という規定ではなく、それを簡単な式で表した『資本金の1/4-(資本準備金+利益準備金)と配当金の1/10の金額の小さいほうを準備金として積み立てる』とだけ覚えていました。
    でも、『資本金の1/4-(資本準備金+利益準備金)』の意味をわかってなくて、式だけ覚えているので時々資本金の1/4から何を引くのか忘れることがありました。
    なので、上記先生の説明を読んで「え?準備金に積み立てるのは剰余金の1/10とは限らないでしょう。」と思ってしまいました。
    で、その後の「ただし準備金は資本金の・・・」を読んで、「ん?どういうこと?」ってなって、式の意味を考えてみました。
    例えば資本金÷4-準備金=100、配当金÷10=150の場合、“150”を積み立てると準備金は資本金の1/4以上になり1/4まで積み立てればいいわけだから、小さい金額の“100”だけで良いという意味だったのか、と初めて会社法の規定をこのような式にした意味がわかりました。
    なので、今後資本金の1/4から何を引かなければならないのか迷うことはないと思います。

    以下は質問です。
    8.自己株式の処分と新株発行(1級)
    自己株式2万株と新株を8万株発行して10億円を調達したとする。
    現金10億を調達する場合、自己株式が2億円、新株が8億円。

    とありますが、もし自己株式2万株が1億の価値しかないのであれば、自己株式を2億分だすことはできないのだから、
    現金10億  資本金   9億
           自己株式  1億
    とはならないのでしょうか?
    なぜ帳簿上の金額ではなく、株の比率2:8=10億円にこだわる必要があるのでしょうか?
    先生が最後に『問題は、資本金の額をどうすればいいのかだ。そもそも資本金の額なんて、固定で決まっているわけではなくて・・・(略)』
    と書かれているので、それであれば、この場合、資本金が9億でもいいのでは?思ってしまいました。
    ご説明して戴きたく宜しくお願いします。

    1. pro-boki より:

      >書き方を変えただけなのに、一瞬「私が覚えているのと違う!」と思ってしまいました。これまた、ひたすら暗記の悪いところ。

      はい。これは、テキストの公式を意味も分からず暗記する弊害ですね。理屈は私の書いたとおりです。
      企業が配当を出すと嬉しいのは株主、残念なのが債権者というのはいいですか?
      それを前提に、そもそも準備金というのは、資本金と同じくらい拘束力が強くて、容易に取り崩して配当に回せないって法律で決まっているんですよ。これは、分配可能額の計算式を見ればわかりますよね。
      つまり準備金に積み立てるというのは、配当を外に出させないようにするための仕組みなんです。これって誰が嬉しいかって債権者ですよね。でも、この準備金への積立がどんどん際限なく膨らむと、そりゃあ債権者は嬉しいですけど、株主は怒ります。株主資本は俺たちのものなんだから、さっさと配当しろよ、ってことです。
      で、そこで折衷案というか、株主と債権者の両者のバランスと取るということで、株主に配当を出す時は、債権者のことも考慮して、1割は準備金に入れて拘束しなさいと。でも、際限なく拘束しちゃうと株主が怒るので、マックスで資本金の4分の1でいいですよ、というのが本来の規定です。
      それを暗記しやすく式にしたのが、きゃろるさんの覚えていらっしゃる式ですね。その覚え方はお勧めしません。私がここで書いた理屈を知った上で、計算方法を覚えれば忘れません。

      >とありますが、もし自己株式2万株が1億の価値しかないのであれば、自己株式を2億分だすことはできないのだから、

      ここで「1億の価値しかない」というのが曲者。この意味をしっかり考えてみましょう。
      1億というのは簿価ですよね。つまり、以前に自己株を取得したときは、株価が低迷していて、当時の株価は1株5千円の価値しかなかったわけです。そのときに2万株取得したから簿価が1億になっている。

      それが、今や株価が高騰して、10万株発行して、10億払い込まれるということは、1株1万円になっているということですよね。つまり現時点の時価は1株1万円です。まあ、だからこそ増資をするわけですよ。

      昔の自己株式を取得したときの時価が@5千円で、今現在の時価が@1万円です。今回の取引において、どちら価格を使うべきでしょうか。昔の時価使ってもしょうがないですよね。今現在の時価が@1万円でそれを新株で8万株と自己株式で2万株発行したんですから。という話です。

  3. きゃろる より:

    配当金の詳しい説明ありがとうございます。
    株主の話は良く出てくるので頭に残っているのですが、その会社の社債を買ってくれたり、お金を貸してくれている人または会社(=債権者)の存在を忘れていました。株主と債権者がお互いに納得できるようにするための会社法なんですね。
    今回先生が説明してくださって良く理解できました。どのテキストも基本は私の覚えている式が中心なので、テキストのみで勉強していたら暗記するしかないですよね。

    8.自己株式の処分と新株発行に関してですが、勘違いをしていました。
    自己株は本来1株=○○円なので、簿価が1億でも、必ずしも時価が1億であるとは限らないがということを数字にとらわれすぎて忘れていました。気をつけます。
    株式10万株を交付し10億円を調達した。そのうち8万株は新株を発行し、2万株は自己株式(簿価5000円/株)を交付した。各処理を別々に行うと:
    新株発行の処理は 現金8億/資本金8億
    自己株式の処理は 現金2億/自己株式     1億=2万株×5,000円
                  その他資本剰余金 1億(貸借差)
    だから、資本金が9億になることはないということですよね。
    もう2度と間違えません。
    ありがとうございました。

    1. pro-boki より:

      >どのテキストも基本は私の覚えている式が中心なので、テキストのみで勉強していたら暗記するしかないですよね。

      テキスト見てみました。ホントですね。式が書いてあるんですね。うーん。これじゃあ暗記に走っちゃういますね。意味覚えた方が速いし忘れないと思うんですけどね。

      >8.自己株式の処分と新株発行に関して

      はい、その理解で完璧です。

  4. ひろりん より:

    新株予約権の記事を読んでいて、こちらに飛んできました。

    ここのところ、会計関連の記事や本を読んだりして、資本準備金と
    利益準備金については会社法で「法定準備金」ということがわかりました。
    先生の記事での「拘束力が強い」というのも納得できました。

    また配当の際に準備金に積み立てることで「債権者保護」になることも
    わかりました。記事にも書かれてましたが、配当金をたくさん出したら
    債権者も心配になりますもんね。

    それで、ここから質問なのですが、記事の最後の仕訳です。

    自己株式の簿価が3億円の場合ですが、現金調達10億円のうち
    2億円が自己株式の分となりますよね?
    この差額1億円が自己株式処分差損となると思うのですが、
    その差損を資本金の分である8億円からマイナスする、という
    考えでも間違っていないでしょうか?

    それと新株の発行というのは、まず手元に自己株式があれば
    それを処分することから考えるのが普通なのでしょうか?
    極端な話、在庫から処分する、みたいなものでしょうか?

    1. pro-boki より:

      >この差額1億円が自己株式処分差損となると思うのですが、その差損を資本金の分である8億円からマイナスする、という考えでも間違っていないでしょうか?

      はい、問題ないと思います。

      原則として、自己株式処分差額は、その他資本剰余金に計上します。
      http://www.pwc.com/jp/ja/assurance/research-insights/glossary/disposal-treasury-stock.html

      しかし「新株の発行を伴う」&「自己株式処分差額が差損」のときに限って、差損と資本金を相殺するというルールがあるわけです。もし、新株発行が伴わなかったり、自己株式処分差額が差益になる場合は、原則通り、その他資本剰余金で処理するわけですよね。

      つまり「新株の発行を伴う」&「自己株式処分差額が差損」の場合だけ、特別な処理をするわけです。こういうイレギュラールールって、覚えにくいでしょ?私、こういうのは何かしら理由付けをしないと覚えられないんですよね・・・。

      そこで、その理由付けとして「そもそも新株発行に伴う対価は、株主から払い込まれる額によって測定されると考えればいいのではないか。だから自己株式の簿価を引いた7億円を資本金とする」という説を上記に記載したということです。ひろりんさんの覚えやすい方法があるなら、それでいいと思いますよ。

      >それと新株の発行というのは、まず手元に自己株式があればそれを処分することから考えるのが普通なのでしょうか?極端な話、在庫から処分する、みたいなものでしょうか?

      うーん、これはどうですかね。そんなこと無いと思いますが、よく分からないです。
      たしか、自己株式を処分すると、株価に影響する(下落)するので、それを嫌がるケースが多い、と聞いたことがあります。むしろ消却すると株価が上がりやすいらしいです。しかし、なぜそうなるのかといった仕組みは分かりません。この辺は、会社法の制約(多分、発行済株式総数のからみ)と株式マーケットの動向を知らないと分からないと思います。

    2. ひろりん より:

      ありがとうございます。

      貸借差額で資本金の額を出せばいいのかなと思ったんですが、そうなると差益の時は?ってなってモヤモヤしてました。
      自分がこの論点が苦手なのも、差損と差益の時の処理がゴチャゴチャになっているからだと思います。
      記事ももう少し読み込んで、覚えやすいやり方考えてみます。

      余談ですけど、資金調達の観点から見れば自己株式を処分したほうが新株をすべて発行するよりも多く資金調達できると判断するならば、自己株式を処分したときに、差益が発生するケースが多いんですかね。
      すみません、なんだか試験とは直接関係ない話で。

    3. pro-boki より:

      >余談ですけど、資金調達の観点から見れば自己株式を処分したほうが新株をすべて発行するよりも多く資金調達できると判断するならば、自己株式を処分したときに、差益が発生するケースが多いんですかね。

      えーと、あまり詳しくないので、わからないのですが、自己株式を処分するのも新株を発行するのも、取得側からすれば全く同じ株式ですので、どちらかの方がより多く資金調達できるということは無いと思うのですが・・・どうでしょう。
      ただ、一般に、企業が「自己株式を取得します」と発表すると株価上がりますよね。これは、ひとつは、その企業に資金的余裕があるという証左であるのと、もう一つは、単純に市場に出回る株式数が減少するので、現株主にとって、1株あたりの利益が上昇するからだと思います。
      ということは逆に、企業が「自己株式を処分します」と発表すると、その逆の現象が起きて、株価が下がりやすくなると思います。いわゆる希薄化ですね。ただ、これは自己株式の処分にかぎらず、新株発行による増資でも同じことだとは思います。相違点があるとすれば、発行可能株式総数に対して、発行済株式総数が近接していて余裕がない場合は、新株発行が出来ないけど自己株式の処分なら出来るということくらいでしょうか。(株についてはあまり詳しくないので、間違えているかもしれません)
      また、自己株式処分差額が、差益となるかどうかは、単純に簿価との比較ですから、自己株式を取得したときの価格次第じゃないでしょうか。

    4. ひろりん より:

      先生、ありがとうございます。

      株価もどうなるんだろう?と思っていたので、解説ありがとうございました。
      取引をかなりよくイメージできました。

  5. ぐっちー より:

    以下の箇所、誤植かと思われますので、ご確認をお願い致します。

    題目「純資産におけるそもそもの勘違い」の上から3行目
    →純資産がはいい感じ

    1. pro-boki より:

      ぐっちーさん、ありがとうございます!修正しました。

      なかなか、こちらのブログを巡回する時間が取れず、返信に時間がかかってしまったことお詫び申し上げます。

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