152回日商簿記1級・詳細解説【商簿編】

第152回本試験を受験して

第152回日商簿記1級本試験、受験してきました。1つ前の記事にも書きましたが、全体的には普通ないしはやや易しめの出題だったと思います。

なお、商簿に関しては、問題文をどう読めば良いのか判断に迷う箇所(法人税等、繰越利益剰余金の当期首残高)があり、やや解答しにくい印象もありました。しかし、仮にこれら若干の齟齬がある箇所に配点が来たとしてもせいぜい2,3点でしょう。配点が来ないかもしれません。そうなると20点以上は十分得点可能な問題だっと思います。問題としては、現場対応力が求められる点で、良問だったと思います。

会計学はかなりノーマルな問題でした。基礎力が問われます。良問だったと思います。リースが若干計算量多くて、ここにこだわって時間を使いすぎて(私です)、全体的に時間がタイトになってしまう解答上の戦略ミスをした方が多かったのではないでしょうか。持分法もノーマルな問題でした。

工簿もまあ悪い問題ではないと思うのですが、ささいなワンミスが壊滅的な結果(足切りなってしまい、他の科目で合格点取れていても落ちてしまう)を呼び込んでしまう問題で、その点で検定試験にはふさわしくない問題である印象を受けました。まあ、現試験委員はいつもそうなのですが。

原計は、かなり簡単で、これも実力を測定するにはふさわしくない問題でしょう。管理会計に時間と労力を掛けて力を付けてきた受験生と、あまり力の無い受験生の差がつきません。さらに、問題文の読み取りが微妙なところもあり、余計に解答しにくいです。

工原は、実力よりも運要素が合否に直結する問題といえましょう。なお、この傾向も現試験委員の特徴です。

日商簿記1級の原価計算はいったい何を試しているのでしょうか。数千人が膨大な時間と労力をかけて試験に臨んでいます。作問にご配慮頂きたい気持ちでいっぱいです。管理会計という素晴らしい学問が毀損されていくようで残念でなりません。

さて、本試験の解説を公開します。まずは商簿からです。

商簿・問題概要

答案要求

損益計算書です。一部、S/Sも聞かれました。オーソドックスな問題でした。

問題概要
  1. 商品売買
  2. 役務収益
  3. 受注損失引当金
  4. ソフトウェアの償却と誤謬の訂正
  5. 貸倒引当金
  6. 販売費の役務原価への振替
  7. その他有価証券と自己株式
  8. 減価償却費(見積りの変更)
  9. 減価償却費(200%定率法)
  10. 退職給付会計
  11. 社債の抽選償還(利息法)
  12. 費用の繰り延べと、配当金領収証と収入印紙の未処理・誤処理
  13. 法人税等と税効果会計
  14. 剰余金の配当
難易度

個々の論点の難易度は易しめです。一部、得点しにくい箇所がありますので満点は難しいと思われますが20点以上取るのは難しくありません。

合格目安点数

20点以上:合格圏内
16点未満:厳しい。他の科目で頑張る必要あり。

以下の解説をご覧頂くうえでのお願い
  • 原則として金額の単位が無いものはすべて千円単位です。
  • 誤植などありましたらご連絡頂けると大変うれしいです。

1 商品売買

商品のうち帳簿価額32,000千円分について、売価が30,000千円、販売に要する費用が1,800千円と見積もられた。商品評価損は、商品売上原価に振り替える。

注意点は1点だけです。本問は三分法ではなく、売上原価対立法が採用されています。よって、前TBの商品売上原価勘定は、そのまま売上原価ですし、商品勘定は期末在庫を意味しています。(まあ、期末在庫の金額が書かれていませんし、それ以前に科目名を見ればすぐ分かりますが)

期末商品の正味売却価額が30,000−1,800=28,200しかないため、商品評価損は、32,000−28,200=3,800です。これを商品売上原価に振り替えます。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
商品評価損 3,800 商品 3,800
商品売上原価 3,800 商品評価損 3,800

2 役務収益

商品の販売仲介を行った際、顧客からの受取代金80,000千円を商品売上高に、委託者への支払額78,000千円を商品売上原価にそれぞれ計上していたが、両者の差額が役務収益となるように修正する。

書かれているとおりに仕訳するだけです。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
商品売上高 80,000 商品売上原価 78,000
    役務収益 2,000

3 受注損失引当金の処理

易しい問題でしたが、「受注損失引当金」という科目を聞いたことがないというだけで手が出なかった方がいたかもしれません。そういった方は(厳しい言い方でごめんなさい)勉強方法を変える必要があると思います。

知ってればできるけど知らないと出来ない、というだけでは1級合格は難しいです。知らないけど、多分あの処理と考え方は同じだろうから、こうするのだろうという機転を効かせる必要があります。というか、そういう機転が効くような力を育成しないといけません。

前受金のうち20,000千円分は、商品の買付のために顧客から受け入れたものであったが、決算日現在において買付価額が21,200千円、 当社負担の運賃が1,000千円となる見通しとなり、予想される損失を受注損失引当金として計上する(差額補充法)。 決算整理前残高試算表における受注損失引当金に係る取引は、すでに完了している。受注損失引当金繰入額は、役務原価に振り替える。

要するに、商品買い付けのために前受金を20,000もらっていたのだけど、実際には22,200(=21,200+1,000)かかってしまって、2,200の損失が出てしまいそうだ、ということです。ただし、あらかじめ損失が出そうなことを想定して800の引当金を積んでいたけど、足りないわけです。そこで、1,400の引当金を積みましょうということです。

なお「受注損失引当金繰入額は、役務原価に振り替える」という指示を忘れないようにします。(答案用紙に受注損失引当金繰入額が無いのですぐに気付きそうですが)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
受注損失引当金繰入額 1,400 受注損失引当金 1,400
役務原価 1,400 受注損失引当金繰入額 1,400

4 ソフトウェアの償却と誤謬の訂正

これがもっとも難しかったかもしれません。うーん、どうしたものか。

自社利用目的のソフトウェアは、ソフトウェア勘定に計上し、5年間にわたり、残存価額をゼロとする定額法によって償却を行っている。 決算整理前残高試算表におけるソフトウェアは、20X3年4月1日に計上されたものであり、20X4年度までの償却は適正に行われている。 なお、20X5年度の決算において、20X4年4月1日に支出したソフトウェアの原価30,000千円が、本来無形固定資産として計上すべきであったにもかかわらず、費用処理されていたことが判明した。 当該ソフトウェアについては誤謬の訂正として処理する。誤謬の訂正によって生じる法人税等の追加分(修正申告により追加的に支払うべき税金の額)8,400千円は、未払法人税等に計上する。

まず、前TBにソフトウェア90,000が計上されています。これは当期を含め残り3年間で償却しますので、償却額は30,000です。(2級レベルです。)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
ソフトウエア償却 30,000 ソフトウエア 30,000

問題は、誤謬の訂正です。一昔前でしたらこの手の問題を不得意にされている方も多かったと思いますが、最近は連結会計で似たような処理を多くやっている(つまり過年度の損益を修正する処理)ので出来た方も多かったと思います。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
ソフトウェア 30,000 繰越利益剰余金当期首残高 30,000
繰越利益剰余金当期首残高
(過年度のソフトウェア償却)
6,000 ソフトウェア 6,000
ソフトウェア償却 6,000 ソフトウェア 6,000

なお、問題文に「この誤謬の訂正により法人税等の追加分(修正申告により追加的に支払うべき税金の額)8,400千円を未払法人税等に計上する」とあります。ここで悩んでしまいました。「法人税等の追加分8,400千円を未払法人税等に計上」とあるからには、借方は法人税等(当期の費用)として処理しなさいと指示しているように読めるわけです。そのまま指示に従えば、次ような仕訳になります。

法人税等 8,400 未払法人税等 8,400


しかしです。そもそも過年度の費用を取り消したのは、誤謬の訂正であり、間違えていたからこそ修正再表示をしたのです。そして、その間違いのせいで法人税等も増えているわけで、この法人税等を納めるのは当期かもしれませんが、計上すべきは前期であるべきと思ったのです。すると、仕訳は、次のようになります。

繰越利益剰余金当期首残高
(過年度の法人税等)
8,400 未払法人税等 8,400


どちらの仕訳が正解か分からなかったのですが、問題文の意図を読んで私は、前者の仕訳を採用しました。

5 貸倒引当金

売掛金の当期末残高の1%を貸倒引当金として計上する(差額補充法)。

突然の3級レベルです。おまけ問題です。もしかすると、配点来ないかもしれません。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
貸倒引当金繰入 1,000 貸倒引当金 1,000

*売掛金300,000×1%−前TB貸倒引当金2,000=1,000

6 販売費の役務原価への振替

販売費のうち15,000千円は、役務収益の獲得のために直接要した原価であり、役務原価に振り替える。

書かれているとおりに仕訳するだけです。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
役務原価 15,000 販売費 15,000

7 その他有価証券と自己株式

投資有価証券は、その他有価証券に分類されるものであり、その内訳は、以下のとおりである。時価が著しく下落した銘柄を除き、全部純資産直入法を適用する。 税効果会計の適用に際しては、各年度を通じて法定実効税率を35%とし、時価が著しく下落した銘柄からは一時差異は生じないものとする。 なお、決算整理前残高試算表における投資有価証券売却益勘定には、自己株式の売却益3,000千円(原価10,000千円)が含まれている。

A株とB株が全部純資産法による処理、C株が減損適用です。これもテキスト設例レベルの基礎問題です。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
投資有価証券(A株) 1,500 繰延税金負債 525
    その他有価証券評価差額金 975
繰延税金資産 140 投資有価証券(B株) 400
その他有価証券評価差額金 260    
投資有価証券評価損 6,000 投資有価証券 6,000

 

自己株式の処分益は、本来、その他資本剰余金に計上すべきですから、修正仕訳を行います。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
投資有価証券売却益 3,000 その他資本剰余金 3,000

8 減価償却費(見積りの変更)

建物について減価償却費を計上する。 当該建物は、20X2年4月1日に取得したものであり、残存価額はゼロ、耐用年数は20年として減価償却を行ってきたが、 当期首において耐用年数の見積りの修正を行い、残存耐用年数を12年とすることとした。

瞬殺でしょう。(600,000−90,000)÷12年=42,500

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
減価償却費 42,500 建物減価償却累計額 42,500

9 減価償却費(200%定率法)

備品について減価償却費を計上する。 当該備品は、20X4年4月1日に取得したものであり、耐用年数を5年として税法上の定率法(200%定率法)を適用する。

これも瞬殺でしょう。(250,000−100,000)×償却率0.4=60,000

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
減価償却費 60,000 備品減価償却累計額 60,000

 

10 退職給付会計

当社は、確定給付年金制度を採用している。数理計算上の差異は、発生年度の翌年度から10年間で定額法により費用処理する。 当期首現在の退職給付債務は400,000千円、年金資産は280,000千円、未認識数理計算上の差異は36,000千円 (20X3年度末における割引率の引き下げによる)であった。 当期の損益計算書に計上すべき勤務費用は15,000千円、割引率を年3%、期待運用収益率を年3.5%とする。 当期末に支払った掛金10,000千円は、決算整理前残高試算表における給料手当勘定に計上されている。

文章長いですが、簡単です。あえて言えば、未認識数理計算上の差異が有利差異か不利差異なのかで迷うくらいでしょうか。「割引率」が引き下げられると退職給付債務の現在価値が上がりますので不利差異です。(ちなみに「給付水準」が引き下げられると退職給付債務が下がりますので有利差異です)。どちらか分からなければ、
債務△400,000+資産28,000+差異36,000=△84,000 が前TBと一致することからも確認できます。

さて、この未認識数理計算上の差異は20X3年度に発生し、その翌年度から償却しはじめているので、1回だけ費用処理されています。よってあと9回費用処理します。

よって、退職給付費用は、
勤務15,000+利息400,000×3%-運用収益280,000×3.5%+差異36,000÷9=21,200

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
退職給付費用 21,200 退職給付引当金 21,200

あと、本来は、年金資産の増加(=退職給付引当金の減少)として処理しなければいけない掛金拠出を給料手当の計上として処理しているので訂正仕訳を行います。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
退職給付引当金 10,000 給料手当 10,000

 

11 社債の抽選償還(利息法)

社債は、20X3年4月1日に総額1,000,000千円、払込価額981,052千円、利率年1.5%、利払日年1回3月31日の条件で発行したものであり、 20X5年3月31日から毎年3月31日に額面の5分の1ずつを分割償還する。 当期に支払った利息は社債利息勘定に計上しているが、償還額は仮払金としているのみである。 社債は、償却原価法(利息法)によって処理し、実効利子率は年2.0%であった。

抽選償還で一見面倒そうですが、本問は、答案要求が損益計算書なので、社債利息のみしか配点来ないわけです。そして 償却原価法に利息法を採用しているため、社債利息は、社債の期首簿価に実効利子率を掛けるのみで計算できます。(社債利息:前TB社債790,386×実効利子率2%=15,808)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
社債利息 15,808 現金預金 12,000
    社債 3,808

なお、ここでは仕訳の貸方も記載していますが、B/Sは聞かれていないので、試験中は計算する必要がありません。また、上記仕訳のうち、社債利息12,000/現金預金12,000 は、期中仕訳であり処理済みです。(前TBに社債利息12,000が計上済みです)

12 費用の繰り延べ、配当金領収証と収入印紙の未処理・誤処理

販売費2,000千円を繰り延べる。金庫に入っていた配当金領収証1,000千円が未処理であった。 また、収入印紙800千円(一般管理費で処理されている)を貯蔵品に振り替える。

これも瞬殺でしょう。3級レベルです。そのまま仕訳するだけです。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
前払費用 2,000 販売費 2,000
現金預金 1,000 受取配当金 1,000
貯蔵品 800 一般管理費 800

13 法人税等と税効果会計

当期の法人税、住民税及び事業税27,000千円を計上する(4.によって計上したものを除く)。 仮払法人税等は、前年度の申告額にもとづいて支払った中間納付額である。また、税効果会計を適用する。 当期末において、繰延税金資産の回収可能性を評価した結果、 貸借対照表に計上すべき繰延税金資産(7.で計上した繰延税金負債の控除前)は30,000千円と判断された。

問題はここです。さきの「4の誤謬の訂正」に係る法人税等をどう処理するかです。わざわざ「当期の法人税、住民税及び事業税27,000千円を計上する(4.によって計上したものを除く)」と書かれています。これは試験委員が4に係る法人税等の追加分8,400千円を当期の法人税等として処理しなさいと示唆していると考えざるを得ません。(会計処理的には正しくありませんが)

他社スクールも、ここで判断が分かれているようです。ちなみに私は、当期の法人税等として処理して、法人税等を35,400で解答しました。多分これが本解(試験委員が意図している解答)だと思います。しかし、正しい処理にもとづき、27,000で解答しても正解になるのではないかと思います。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
法人税等 27,000 未払法人税等 27,000


もう1点、微妙なのが税効果会計です。当期に計上する法人税等調整額は、期末時点における繰延税金資産から、その他有価証券に係る繰延税金資産を控除したうえで、期首の繰延税金資産34,200との差額を取ればいいわけです。

で、問題文の「貸借対照表に計上すべき繰延税金資産(7.で計上した繰延税金負債の控除前)は30,000千円と判断された。」をどう読み取るかです。

7.では(A株より)繰延税金負債525が、(B株より)繰延税金資産140が計上されています。どこまでの範囲をもってして30,000としているのかがいまいちわからんわけです。私は、両方込なのかなと思って、(その他有価証券に係る部分を除いた繰延税金資産は)期末30,000−140+525=30,385だろうと判断し、
法人税等調整額:34,200−30,385=3,815と解答しました。

しかし、よくよく問題文を読んで見ると「(7.で計上した繰延税金負債の控除前)は30,000千円」とあり、要するに繰延税金資産140のみを考慮した金額30,000であると判断すべきと(試験が終わってから)気付きました。よって、(その他有価証券に係る部分を除いた繰延税金資産は)期末30,000−140=29,860であり、
法人税等調整額:34,200−29,860=4,340が正解だと思います。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
法人税等調整額 4,340 繰延税金資産 4,340

 

14 剰余金の配当

当期中に支払われた配当金は30,000千円であり、配当にともなって積み立てた利益準備金は3,000千円で あった(処理済) 

 

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
繰越利益剰余金 33,000 未払配当金 30,000
    利益準備金 3,000

問2 株主資本等変動計算

20X5年度における株主資本等変動計算に含まれる次の金額を答えなさい。
① 利益準備金の当期首残高
② 繰越利益剰余金の当期首残高
③ その他資本剰余金の自己株式の処分による当期変動額
④ 純資産合計の当期変動額

① 利益準備金の当期首残高

これは、簡単ですね。利益準備金の前TBは20,000ですが、これは上記14の処理をしたあとの額ですから当期首は、20,000−3,000=17,000です。

② 繰越利益剰余金の当期首残高

これが、困ったもんなのです。4の誤謬の訂正をどう考えるかです。

要するに修正再表示をする前の繰越利益剰余金の当期首残高を聞かれているのか、修正再表示後の繰越利益剰余金の当期首残高を聞かれているかがあやふやです。

仮に、つまり修正再表示をする前の繰越利益剰余金の当期首残高なら、前TB330,000+上記14の33,000=363,000です。

修正再表示後の繰越利益剰余金の当期首残高なら、4の変動額を考慮するので363,000+15,600=378,600です。(15,600=30,000−6,000−8,400)

さらに、誤謬の訂正に係る法人税等を繰越利益剰余金ではなく、当期の法人税等と考えるなら、363,000+24,000=387,000です。(24,000=30,000−6,000)

私は、上記のとおり誤謬の訂正に係る法人税等を当期の法人税等として処理したので387,000と解答しました。

まあ、これは、ぶっちゃけ問題の不備だと思います。全部正解でいいんじゃないですかね?(ちょっと無責任)

③ その他資本剰余金の自己株式の処分による当期変動額

これは、単に上記7のことを聞かれているだけなので、3,000です。急に簡単!

④ 純資産合計の当期変動額

これは、無理でしょう。正答率1%くらい?そんなに無いかな。

その他資本剰余金 3,000
利益処分 △33,000
利益準備金 3,000
当期純利益 84,352
自己株簿価 10,000
その他有価証券評価差額金 △910
  66,442

特に難しいのが、当期純利益84,352とその他有価証券評価差額金△910でしょう。

当期純利益84,352は、損益計算書がパーフェクトで出来ないと出てきません。かなり厳しいでしょう。というか、そもそも上述したように法人税等について疑義があります。誤謬の訂正に係る法人税等を繰越利益剰余金で処理した場合、92,752が当期純利益になります。この場合、74,842が正解です。

あと、その他有価証券評価差額金△910も結構難しいでしょう。

期首その他有価証券評価額金は、{(A15,000+B9,000+C8,500)−(A12,000+B8,000+C10,000)}×0.65=1,625です。

期末その他有価証券評価額金は、{(A13,500+B7,600)−(A12,000+B8,000)}×0.65=715です。

その他有価証券評価差額金の変動額は、715−1,625=△910です。

C社株式が減損されちゃうところがポイントですね。

プロ簿記講座の第6期生募集します

日商簿記1級合格に焦点を絞ったプロ簿記講座の第6期がはじまります。学習計画の立て方、暗記ではなく本質の理解にこだわった授業、実際の解き方を見せるライブ講義、合格までに読んでおくべき会計書籍の紹介などなど、合格するのに必要なことは全て提供します。とにかく合格してもらいます。

コースと価格はさまざまです。カタログはこちらです。より詳しい内容とお申込みは以下をクリックしてください。

プロ簿記講座のご案内

152回日商簿記1級・詳細解説【商簿編】” に対して1件のコメントがあります。

  1. 槍男 より:

    商業簿記の解説ありがとうございます。

    法人税等調整額までは先生と同じ解答で安心しました。法人税調整額は僕は4585と解答していました(笑)
    利益準備金とその他資本剰余金も取れていたので良かったです。しかし繰越利益剰余金は何故か期末の金額を書いていたと思います(泣)純資産変同額については手が回らず空欄でした。

    法人税額は悩みましたが先生と一緒だから配点来ると信じて結果を待ちたいと思います。

  2. Xライダー より:

    初めまして。
    152回日商簿記1級試験を受験しました。
    私も法人税等の額を先生と同じ、27,000千円+8,400千円=35,400千円と解答しました。
    問題の指示に素直に従ったつもりです。
    1件、お伺いなのですが、
    この8,400千円の法人税の追加納付の仕訳は
    追徴法人税等 8,400千円/未払法人税等 8,400千円 となりませんでしょうか?
    先の2月の151回簿記2級試験で、「追徴法人税等」の勘定科目を使った仕訳問題があったと記憶していますが。

    1. pro-boki より:

      うーん、調べているのですが、ちょっとまだ分かりません。

      追徴課税された原因が、誤謬の訂正によるものではなく、過少申告や無申告であるなら、罰課金として、追徴法人税等××/未払法人税等××となると思います。

      ただ、その原因が過去の誤謬の訂正によって過年度の費用・収益を訂正したことによるのなら、同じ期に法人税等の修正を加えないと、適正な損益計算が行えません。(つまり、前期はソフトウェア償却という費用だけ減る。そして税金費用は増えない。一方、当期は費用の加減はないのに税金費用だけ増える、という状態になり、損益計算がゆがみます)

      ということで、期間損益計算の適正という大原則からすれば、税金費用は前期に計上すべきと思います。ただし、税金なので、これだけ特別扱いされている可能性も否めず、ちょっとよく分かりません。顧問税理士にも意見を聞いてみようと思います。

      ただ、作問者の意図としては、法人税等は35,400千円を本解としている可能性が極めて高いと思います。

  3. XXカードマン より:

    詳細解説ありがとうございます。
    楽しみにしておりました。
    会計学と合わせて2点お聞きしたいことがあります。

    ◆ 3 貸倒引当金
    受注損失引当金がすでに800があるので、受注損失引当金繰入と役務原価への振替は、2200との差額である1400、と私は計算したのですが、間違いなのでしょうか。

    どうぞよろしくお願い致します。

    1. pro-boki より:

      おっしゃるとおりです。誤植でした。
      修正しました。ご指摘ありがとうございます。

  4. Naito より:

    3.受注損失引当金の問題、自分は以下のように勘違いして読みました。

    ・顧客の買い付け金額が20,000円から21,200円に変わる
    ・当社が運賃1,000円を負担する
    ・であれば21,200-1,000で20,200の買付額
    ・20,000円からプラス200円?損してないぞ。どういうこった・・・

    という感じで5分ほど混乱し続けて諦めました。21,200円と運賃1,000円が自社の仕入れ価格ということに考えが及ばなかったです。

    1. pro-boki より:

      買い付けるのが顧客であるという捉え方をしたのでしょうか?
      もしそうだとすると「前受金」という勘定に対するイメージというか捉え方が弱いのかもしれません。

      普通、負債っていうとあまりいいイメージはないと思いますが、前受金だけは別格です。
      これ、いいイメージがありませんか?

      負債っていうのは何かを返したりやらなければいけない義務です。
      で、負債が解消されたときどうなるかを考えてみます。

      T/Bを思い浮かべてください。
      もし負債が借入金なら、借入金の解消とは、現金の消滅を伴います。TB全体が縮む印象。(借方も貸方も小さくなる)
      で、もし負債が前受金なら、前受金の解消とは、負債が収益に振り替わるわけです。TB全体の大きさは変わらず、負債が減って、純資産の利益が増えるわけです。

      つまり、前受金というのは、役務や商品の提供という義務は背負うけど、それをやれば、負債が収益になるわけで嬉しいのです。

      このように具体的なイメージを持てると、本問のような問題でも間違いにくいのではないでしょうか。

      つまり、前受金というのがあれば、その分、近々収益になるのだけどそれに対して何かを提供しなければいけない。それを提供するのに買付金額が21,200千円で、さらにそれを入手するのに1,000千円の運賃が掛かると読めば間違いにくいと思います。

    2. Naito より:

      前受金だけは負債の中で別格、忘れないよう気をつけます。

  5. kei より:

    いつも拝見させていただいています。

    4 ソフトウェアの償却と誤謬の訂正
    の費用が6,000の仕訳2つの意味(金額がなぜ6,0円なのか?何をしているのか?)全くわかりません。
    もう少し詳しく教えていただけないでしょうか?

    1. pro-boki より:

      20X4.4.1時点

      間違えた仕訳
       なにかの費用30,000/現金など30,000
      正しい仕訳
       ソフトウェア30,000/現金など30,000
      修正仕訳
       ソフトウェア30,000/なにかの費用30,000
       
       過年度のなにかの費用→現時点から見ると繰越利益剰余金当期首残高 よって、
       ソフトウェア30,000/繰越利益剰余金当期首残高30,000

      20X5.3.31時点

      間違えた仕訳
       仕訳なし(資産計上していないので減価償却する必要なし)
      正しい仕訳
       ソフトウェア償却6,000/ソフトウェア6,000
       問題文に「5年間にわたり、残存価額をゼロとする定額法によって償却を行っている」とあるため、30,000÷5=6,000

      修正仕訳
       ソフトウェア償却6,000/ソフトウェア6,000

       過年度のソフトウェア償却→現時点から見ると繰越利益剰余金当期首残高 よって、
       繰越利益剰余金当期首残高6,000/ソフトウェア6,000

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です