第173回日商簿記1級合格体験記【松永 香織さん】

◾️️受験歴
1回目で運よく合格できました。
◾️合格までの学習期間
2ヶ月半程度
◾️スコア
商12/会15/工25/原20 合計72点
過去最高の難易度と言われた商業簿記で、正直なところ足切りを覚悟していました。しかし結果を見てみると、難しい箇所では得点できなかった一方、死守すべき基本問題で確実に加点できていました。まさに難易度がそのまま反映されたスコアにはなりましたが、取るべきところで取りこぼさなかったことが勝因だと実感しています。
◾️1級受験の背景
会計の専門職ではありませんが、管理会計は事業部側として馴染みがあり、一度体系的に理解しておきたいと考えたためです。
実際に、短期利益計画に関わる分析や業績測定、意思決定会計や戦略的原価計算など、実務で自然と遭遇していた分野について、計算と理論の両面から学びを深める非常に良い機会となりました。
◾️プロ簿記の利用背景
1級の財務会計(商業簿記・会計学)は、私にとっては高度に専門的でありイメージがつかみにくい分、本質的理解のハードルが高そうだと感じていました。
そうした苦手意識がある中で試験日までの期間も短かったため、最短での習得に役立ちそうな評判の良い教材を複数試しました。その1つがプロ簿記(オンデマンド)でした。
部分的な活用にはなりましたが、プロ簿記は、インプット講義、初級・上級確認テスト、解法マスター、答練とカリキュラムが段階的に組まれており、基礎固めから本番対応力の向上までトータルで任せられる内容になっていると感じました。
◾️個人的に感じた合格のポイント
1. 捨てる論点を作らないこと
短期間での合格だったので「ヤマが当たっただけ」と思われるかもしれませんが、1級用教材の内容は基本的に全て網羅して臨みました。それでも、実際の試験では初見の論点が散見されました。
最近は、従来なら重要度が低いと言われていた論点からの出題もあり、出題予想が当たりにくくなっている印象もあります。
範囲が広く大変ですが、実質的に相対評価と言われている以上、より広範囲を勉強している公認会計士受験生とも競うことになります。せめて1級用教材の範囲内では、捨てる論点を作らないことが合格へのポイントだと感じました。
2. 直前期にギアを上げ続けること
本格的な問題演習を始めたのが試験の1ヶ月前だったこともあり、2週間前の時点では、本試験レベルで70点を超えるなど到底無理に思える状態でした。しかし、簿記の勉強を最優先に過去問で徹底的に追い込んだ結果、合格ラインに滑り込むことができました。ラスト2週間で、本番レベルへの対応力が格段に上がったと実感しています。
3. 商業簿記・会計学で足切りを回避し、工業簿記・原価計算で伸ばす戦略
商業簿記・会計学の方が本番の難易度が高く、逆に工業簿記・原価計算は勉強した成果が素直に得点に結びつきやすい印象があります。そのため、前者で足切りを確実に回避しつつ、後者で点数を稼ぐ前提で準備を進めるのが良いと感じました。
◾️最後に
付箋だらけのテキストやメモ用紙の束、小さくなった消しゴムを見ると試行錯誤していた日々を思い出します。机上の勉強は久しぶりでしたが、振り返るととても充実していた2ヶ月半でした。
合格までの道筋が見えず挫けそうになることもあるかもしれませんが、それを乗り越えれば、このプロセス自体が得難い経験になると思います。陰ながら応援しております。頑張ってください!
